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強欲資本主義 ウォール街の自爆 (文春新書)   神谷 秀樹

定価:¥ 746 (税込み)
価格:¥ 746 (税込み)
メーカー:文藝春秋
著者:神谷 秀樹

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ユーザーレビュー
  • 生々し過ぎる告発-結局「人間が社会システムを動かしている」ことの結果 (2009-01-09)

    今回の米国型金融危機、米国型金融資本主義の崩壊については、マクロ経済的、国際経済論的な大所高所から述べた書籍は、時機を得て、たくさん出版されました。その中でも、本書では、内側から、その米国金融街、特に巨大投資銀行の貪欲すぎて、まともな人間ではない人たちの、金に目がくらんだ、異常な資本主義社会、会社組織、そして、個人個人の過剰消費という「悲しさ」「欲深さ」という観点で、まさに内部情報の視点で、今日の問題点をあぶりだしています。その点で、今回の危機にまつわる本でも大変特異な書です。直感的に思うのは、結局社会システムを動かしているのはごく一部の、強欲な人間たちの、その欲望で、その結果、金融危機の崩壊を招く、ひいては国家破綻の引き金も引きかねない、という、その人間のおぞましさ、です。「金がすべてに優先する」という思想は、実際恐ろしい。しかも、それを個人レベルでなく、国家レベルでまい進すると、もはや手がつけられない、という思いが本書でますます強くなる。おおきくは、「行き過ぎた米国型金融資本主義、強欲金儲け主義」、それに自動車や家電をはじめ「ものづくりができなくなった米国」、さらに、「お気楽過ぎる米国市民の消費三昧主義、今借金して楽しんで(消費して)負債は先延ばし的な生き方に走る市民」の3つを大きな柱にして、米国模倣に走る日本社会の危機への警鐘を鳴らしています。初心者が読むには、結構骨の折れる内容でしたが、経済週刊誌レベルの知識があれば、なんとか理解はできそうな内容で、万人が読む必要はなさそうですが、自分が生きている世界が、どんな構図になっていて、グローバルスタンダードという名の下で、どんな人間たちと競争しているのか、が、皮膚感覚で伝わってくる、エキサイティングな内容です。

  • アメリカ流資本主義の終焉 (2009-01-03)

    バブル崩壊で痛い目にあった日本人は、当初「サブプライムローン問題」に端を発した「アメリカ発の金融危機」を「対岸の火事」とみていたと思う。「我々の経済基盤は彼らのような砂上の楼閣ではない」「日本の製造業の基盤は磐石である」という「日本はバブルに踊らされていたアメリカとは違う」という「楽観主義」があったことは否めない。実態は違った。輸出に頼りきった製造業は、頼みとしていたアメリカ市場の消費の低迷、それに引き続く海外市場の低迷や保護主義の台頭に打ちのめされ、消極的な理由で円が買われた「円高」の影響もあり、壊滅的な打撃を被った。あのトヨタですら、市場動向を見誤った拡大計画が裏目に出て、膨大な赤字を計上している。本書が出版されたのは、2008年10月20日だから、11月以降に噴き出した日本での「危機」に関しては言及していない。それほど、今回の景気変動は急激で、たった1ヶ月で経済見通しが全く狂ってしまう恐ろしさを痛感した。本書に書かれているウオール街の投資銀行の「悪行」には呆れ果てるが、規模の違いこそあれ、数年前に日本の一部のファンドが「株主の権利」を「錦の御旗」にして、「強引な買収」をしかけて自滅したことは記憶に新しい。「アメリカ流金融資本主義」の問題点を取り上げた書籍は多数あるが、ウオール街の「投資銀行家」として、その盛衰をみてきた筆者の書は、実名も多数登場し「臨場感」もかなりのものである。ただ、著者の主張する「縮小均衡経済への転換」は「言うは易し、行うは難し」である。具体的な施策は述べられていない。著者から(次世代を担う)読者への宿題なのだろう。

  • 騙したつもりが、騙されて・・・ウォール街涙目 (2008-12-31)

    今回の金融危機・経済危機の原因は、ウォール街の投資銀行家たちの強欲にあり、強欲ゆえに、顧客企業を弱らせ、投資家や市民をだましていたつもりが、いつの間にか自分のバランスシートを毀損していたというのが、筆者の主張だ。資本主義の原動力は、人々の欲望にある。でも、儲かっている限り、さらなる儲けを求めづづけ、大損するまで、永久にリスクをとり続ける。「ギャンブルで勝つ秘訣は、儲かっているところで席を立つこと」。それがいかに難しいことか。また、日本の政治、経済を批判することで飯の種を得ている経済学者やマスコミの一部にアメリカを判断基準というか、お墨付きのようにしているが、そういう人たちにだまされてはいけないのだ。この本が全てな訳ないので、一読の価値は十分にあると思います。




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